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『おひざのぽぽちゃん』 2010年10月3日 作者インタビュー


・・・インタビュアー ( X )     ・・・作者 ( まつはらともふみ )



まつはらさん久々の新シリーズという事で、まずは、おめでとうございます。
この『おひざのぽぽちゃん』という作品が生まれたきっかけは、どんな事だったのでしょう?
 これは前作『ポメ天使☆』繋がりという所になるんですけど、まろんちゃんみんちゃん
(※『ポメ天使☆』の主人公ワンちゃん)達のママさんが新たに愛犬を家族に迎えられたっていう事を
知ったのが、そもそものきっかけ・・・・になりますかね。
 
『ポメ天使☆』のママと言うと、十数年間一緒だったポメちゃん達を、その最後の子を
この間亡くされたという・・・?
 ええ。
その後、やはり精神的に凹まれた様子で開設されてたブログも一旦閉鎖されるという事
でしたし。ちょっと心配してたんですよね。
そしたら、程無くして、「ぽぽちゃんって名前のチワワをお迎えする事になりました!」って
僕のブログにご報告メッセージをいただきまして。
それで、良かったですね、って。その時、すごく嬉しかったんですよ、僕の方も。
 
 『ポメ天使☆』の時に、最後みんちゃん達がいろんなメッセージを伝えてたって事もあって、
やっぱり、僕もすごく気になってたものですから。その後の皆さんの事とか…。
そしたら、何か、みんちゃん達が一生懸命話してたメッセージの通りになってるんだなぁって。
 ・・・まぁ、それは、僕の勝手な思い込みかも知れませんけども。(苦笑)
でも、何か、そんな風に感じちゃったんです。
だから、ですかね。

 それから、そのみんちゃんママさんのブログのんびり歩こっっが再開されて、新しい愛娘
ぽぽちゃんの記事が拝見できる様になったんです。
それで、ぽぽちゃんの事をいろいろと知る様になって、それから、また、僕自身思う所も
いろいろと出て来ましたから。
 
そこで、≪ぽぽちゃん≫が保護犬だったという事も知った訳ですね?
その時、すぐに≪ぽぽちゃん≫で物語を作ろうと思われたのでしょうか?
 いえ。それは、全然・・・。
そんな簡単に図々しく他人様のお宅に土足で上がりこもうなんて、それは無いですよ。(苦笑)
やっぱり、何度も対話してみて、その様子とかも全部合わせて伺ったりしてる内に、何となくと
言いますか、いつの間にかそんな流れになっていた、っていう・・・。
初めのきっかけが何だったのかっていうのも、もう覚えてないですけどね。
 
今回の『おひざのぽぽちゃん』は、笑いよりも悲しく切ない場面が印象に残りました。
これは、≪ぽぽちゃん≫が保護犬だったという設定からでしょうか?
それとも、『ポメ天使☆』の続きという意味合いが強いからなのでしょうか?
 う〜ん・・・。どうなんでしょう・・・?
その両方ともあるかも知れないですし、もっと他の何かが入り込んでたのかも知れませんし。
僕自身、描き始める時に「今回は、こうしてやろう」みたいな企画的意図を持ってやってた訳
じゃないですから。
僕は、ただ、ぽぽちゃんの今考えてる事を、感じ取ったままに描き記してただけですからね。
 
それは、テレパシーみたいなもの・・・?
 (笑)・・・・さぁ〜?どうなんでしょうね?
そんな、それこそマンガみたいなものがあれば、苦労しないでしょうけどね。

 ただ、この『おひざのぽぽちゃん』を描くにあたって、ちょっと不思議な感覚はありましたっけ。
何かね、まろんちゃんが、僕に「描け、描けっ♪」って、しきりに言って来るみたいな気がずっと
してたんですよね。
 
へえ〜・・・・っ。
それは、まつはらさんの夢の中に出て来て、話し掛けて来たとか、そういうのですか?
 ・・・・ん〜〜・・・。
そんな、はっきりと見たとか、聞いたとか、そういう感じでもないんですけど。
・・・・どうなんだろ?夢で見てて、忘れちゃってるだけなのかな?(笑)

 まぁ、何だかよく分からないんですけど(笑)、とにかく、まろんちゃんが僕に描かせたって気分
だけはすごくあるんですよね、僕の中に。
それで、僕としては、心の中で度々まろんちゃんに、
「こんな事書いたら、ママさんに怒られないかなぁ?お姉ちゃんに嫌われないかなぁ?」
みたいな事をお伺いをたてながら描いてた、って感覚がありますねぇ。
 
ぽぽちゃん自身に訊いてたんじゃなくて、まろんちゃんから聞いてたんですか?
それは、また、面白い話ですね。
 分かっていただけて、ありがとうございます。アホだって言われなくて、良かった。(笑)

 でも、ぽぽちゃん自身は僕に何も教えてくれなくて、まろんちゃんからばかり話を聞いてるっ
て感覚は僕も興味深い話だとは思います。
まぁ、結局ね、ぽぽちゃんは何も教えてくれないんですよ。寝てばかりいるんです。
僕が原稿執筆中も、お構いなしって感じで。
僕が物語を先に進めようと筆を走らせてる時でも、その絵の中で、物語の進行とは全く関係
なしに突然昼寝を始めたりとか、平気でしちゃうんですよね。

 そんな時は僕も「話が先に進まないから、今だけでも起きててちょ。」なんてな風になだめる
気分で筆を動かす訳ですけど、ぽぽちゃんは、やっぱり起きてくれない。
「ワタチは、すでに爆睡モードでちから、無理でち。」なんて言って来るという様な・・・。
 何か、漫画を描いてる時って、自分が描いてる漫画のキャラクターがそんな風に勝手に動い
たり勝手にしゃべり出したりする様な、そんな感覚に陥る事って、あるんですよね。
それがまた、僕の場合、動物物を描いてる時には頻繁にあって・・・って言うか、そんな事しか
ないって言いますか。(笑)
 だから、何か不思議な気分ばかり味わってますよ、動物漫画描いてる時は。
「それは全部妄想でしょ?」って言われても、別に反論はできないですし、僕自身も実際の所
はよく分からない感覚の話ですけどね、そこの所は。

 ただ、そんな感覚を抱きながら執筆してるって事は、確かです。
  
へぇ〜・・・・っ、そういうものなんですね。
描き手の持ってる感覚って言うんでしょうか?

 とすると、『おひざのぽぽちゃん』第一巻の最後に登場するあの子達
 ・・・・そういう事・・・なんでしょうかね?
少なくとも、僕が頭で考えてストーリーを構成してああいう展開にしたってものではないです。
あの子達があの子達自身の意思であそこに現れて、そしてあの子達が思ってる事だけを
しゃべったんですよね。
僕は、それをただ本の中に書き写しただけ、って感じです。

 僕としては、少なくともあの子達のしゃべった言葉を本に描き残すなんて事をする人間は
多分他にいないんだろうなと思うから、それなら、僕がやっといてあげないとマズイかな、と。
いや、と言う前に、
「アナタ、それ位しか能がないんだから、それ位やんなさい!」って、
まろんちゃんに尻を引っ叩かれながら描いてたっていうのが正解かも知れないですね。(笑)
 
まろんちゃん、なかなか強い子ですね。(笑)
 (笑)悪い気はしないですけどね。(笑)
そうする事で、ママさんが喜ぶ。お姉ちゃんも喜ぶ。他のご家族も、あるいは全く遠く離れた
別の家の人達も喜んでくれる事があるかも知れない。
本という形にして残しておきさえすれば、そんな事もあるかも知れない。

 そんな事を、僕は、まろんちゃん達から教えられているんだと思います。
だから、『おひざのぽぽちゃん』も描く事ができたんです。
 
描く事は、一苦労。・・・・ですか?(笑)
 ・・・・ですね。
そんな風に、そこに何かがないと、やってられません。
少なくとも、今は、描く意味を僕はもらえている。
それは、すごく稀有な事だと思いますし、すごくありがたい事だと思ってます。
それで食べられるかどうか?っていう問題もありますけど、それはあくまで「結果の問題」
ですしね。
描いてる間の「過程の問題」はちゃんとクリアーされてる訳なので、満足感はすごくありますよ。

 後は、それを受け取ってくださる方と、その反応。それだけですよね、当座気がかりなのは。
本の中に書き留めたあの子達の想いは、ちゃんと届いたかな?・・・って。
 ・・・・それだけですよ、今は。
 
今回は、『おひざのぽぽちゃん』という作品を描くにあたっての描き手の内情について、
いろんな話が伺えました。
そろそろお時間なので、次回また改めて、『おひざのぽぽちゃん』の物語などについての
お話もお訊きしたいと思います。
本日は長々とありがとうございました。
 いえ、こちらこそ。
何だかよく分からない話に付き合っていただいて、ありがとうございます。

おひざのぽぽちゃん』、皆様、どうぞよろしくお願い致します。





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