『ボンバーマンJ(ジェッターズ)』 設定画、色紙等
設定画、色紙、ラフ
ルーイとシロボン
ルーイ
はアニメではシロボンとベッタリだし、
コミカライズでもつかず離れずにしたかった。
が、それは叶わなかった。
残念。
ルーイ、サイズ縮小
ルーイ
はアニメではカンガルーのように大きいが、
コミカライズではシロボンより小さくした。
これなら、
シロボン
と同じ目線で一コマ・一フレーム内に
ちゃんと収まるから。
アニメのようには動かない、喋らない、止まった白黒絵の
コミカライズは不利な点が多いし、読者の子供達に
「大きくて怖い!」と思われると嫌だった。
「漫画のは小さくて可愛い♪」って声があれば幸いと思った。
それが良いか悪いかは分からない。
そういう思いがそこにはあった。
メカと背景
コミカライズ制作に入る前段階に、アニメ制作サイドから
メカと背景の設定資料は膨大に届いていた。
忠実に描く事を求められてるのだろうと思ってメカは極力
登場させようと考えていたが、内部監査で脚下された。
(設定画では、連載前から右絵のようなラフイメージを
数点用意していた。)
背景に関しては、こちらの判断で設定書はNGとした。
理由は、あの舞台で生活している自分が想像できなかったから。
シミュレーションした時点で脳がパニックを起こして、舞台イメージ
が湧かなくなってしまったのだ。
その状態では作業がどうにも進まないので、背景は自分の身近に
感じる風景・・・現代下町日本風な感じに変えて、それが目立たない
ように描き飛ばす手法をとった。
それが正しかったかどうかは分からない。
MAX
(
マックス
)
の初期設定画
初期設定画ではニヤリ口を描き入れ、アニメとは変えた。
彼を敵方で人気キャラになるようにしたいと願い、何とか
魂注入したい一新でやってしまった事だった。
内部監査でNGが来れば元デザインに変更せざるを得ないと
の腹づもりだったのだが、意外にも何も言われなかった。
それでも結局、自己判断でコミカライズ本編登場時には
アニメデザインに忠実に描く道を選んだ。
故に、これはボツデザインとなる。
第一話初絵コンテでは、第一話最終ページに不気味な黒い影
として
MAX
は登場し、サスペンス調で「つづく」となっていた。
二話目から「謎の黒戦士」としてミステリアスに登場し、
ギャグの中にもピリッとした緊張感を加えたい考えだった。
そうしていればどうなっていたかは、未だに夢想する事もある
が、いずれにしても答えはゼロかも知れない。
MAXとマイティ
MAX
と
マイティ
の設定は、コミカライズ執筆時点では制作側から
明かされていなかった。
が、初期設定等から大筋は分かっていたので、
特に(描き手側には)混乱は無かった。
MAX
と
マイティ
、彼らを見ていると、
『
ボンバーマンジェッターズ
』のコミカライズを断れなかった自分を
呪わしく思う時もある。
もっとふさわしい人に仕事が渡っていれば、
彼らにも傷が付かずに済んだかも知れない、と。
登場できずのボスキャラ
敵のボスキャラは、コミカライズには登場していない。
が、提出した絵コンテでは登場していた。
このキャラが登場しないので、自分としては
ヒゲヒゲ団という組織が希薄になった気がしているが、
読まれた方の目にはどう映っていただろう?
どうでも良い事かも知れないというのも、勿論
覚悟はしているのだが。
バーディ
バーディ
の彩色設定は、アニメと変わっている。
アニメ原作制作サイドの方達には無礼な行為と
なった罪悪感が今も残っている。
当時の自分としては、カラーページを描かなければ
いけなくなった時に、「イメージ出来ない!これでは
描けない!」と自分自身が追い詰められてどうにも
ならなくなった末の結果だった。
傍から見るとくだらなく思われるかも知れないが、
描き手としては「ただの塗り絵」では片付けられない、
そこに存在するキャラの「命の尊厳」に関わる重大
問題だったのだから、当事者の悩みは深かったのだ。
今絵を見直しても、実は呼吸困難になりそうなほどに
恐怖感があったりする。
HPイラスト
旧HP告知時に描いたもの。
未登場の博士
博士も、コミカライズ本編には
登場していない。
なぜ?
自分には分からない。
「
ボンバーマン
」という位で、爆発シーンは毎回数発登場していた。
実は、この爆発シーンを一つ描く度に自分の中の何かが崩壊していく気がしていた。
それを周りに話しても、まともに取り合ってはもらえなかったけれど。
マイティ設定画。
「こんな風にしか描けないんですけど、
これで良いですか?」
と言って提出した第一設定画。
これでNGなら連載降板しようと思っていたが、
意外にもそのまま通ってしまった。
実際、アニメデザインのままでは
自分には動かせるイメージが湧かなかった。
上辺だけ似せるなら、それは描ける。
でも、それではただのモノマネだから。
中身の心が掴めてなければ、そのキャラは
動くものじゃない。生きてはくれないと思う。
デザインそのままに描けないというのは
自分の力不足もあるが、それ以上に
自分に不得手なキャラだった。
生かしてあげられなくて、ゴメン。
そんな思いばかりで、哀しい。
MAX設定画
マスクの形など立体イメージできなくて、
物凄く描きづらかったキャラ。
元は3DCGキャラだから立体化可能なのだろうが、
自分にはどうにも掴めなかった。
最初から最後まで、ひたすらごまかして描いてた
気がする。
ごまかしてるのがバレないようにする事だけに
気を配ってた。
努力する方向が違うだろうと自分を叱ってたが、
どうにもならなかった。
ただひたすら悩ましかった。
MAXお絵かき
何気ない姿を描いても、
MAX
は哀しくなる。
そういうキャラなのだろう。
ムジョー設定画
アニメの方はともかく、コミカライズの彼は
どうしても好きになれなかった。
好きになろうと努力はしたが、ダメだった。
凄くストレスだった。
お絵かき掲示板画
シャウト設定画
シャウトに母親がいないと分かった時から、
彼女と母親とのエピソードが描きたいと思っていたし、
実際に打ち合わせでも口にしていた。
結局描けずじまいで今後も描く事はないだろうが、
個人的には後の他作品(絵本漫画)で
少しそのリベンジは果たせた気がしている。
そういう意味では個人的には次に繋がった訳で、
やはり彼女達への感謝の念は大きい。
シロボン設定画
アニメの設定書をもらった時にすぐに頭を抱えてしまったのが、
シロボンのキャラクターだった。
ほのぼのしたデザイン、なのに、爆弾がドカンドカン炸裂する
ギャグ(ストーリーも内在するが、基本ギャグ)を描けという。
出来るわけない!・・・と思った。
でも、スケジュールはないし、仕方なく描き上げたのが、
この設定書。
「これでダメなら、僕には無理です!」
そんな意思表示もあった。
アニメとこれだけ違えば無理だろう。別の漫画家に担当変更となれば、
そちらの方が関係者全員にとって良い決断となるのではないか?
そんな思いもあった。
内部監査がどう反応していたのかは分からない、が、
結果として、この設定画は通ってしまう。
・・・・かくて、荒波へとこのボロ船は出航となる訳である。
レター返信の添えもの
原画はカラーだが、白黒コピーしか残ってない。
かなり忙しかった頃のじゃなかろうか。
全然覚えていない。
色紙
これは覚えている。
当時男子児童読者の子に描いたもの。
母の友達に「孫に頼まれて〜」って言われたん
だったと記憶している。
「力士みたいな子だから、そんな絵描いて♪」
と言われて、「分かりました♪」って答えてた
ものだから、その子は傷ついて泣いてたとか。
でも、実際に描いてた絵は、これ。
純粋な少年が傷つくような絵を描く訳はなく、
「元気な子」ってイメージの所で仕上げたもの。
ただ、大人の軽口で子供をネタにしちゃダメだと
思い知らされた。
その記憶がセットで蘇ってくる一枚。
ジェッターズメカ
コミカライズに普通に登場させるつもりで描いていた。
が、登場させられず。
背景に一枚描いておくだけでも全然違ったと思うが。
レターへの返信
指の所がインクが滲んでいる。
多分、うっかり水性ペンで描いた上に
水彩絵の具で彩色しようとしたんだと思う。
その後、色鉛筆に代えて彩色仕上げといった所か。
仕事に失敗はつきものだが、
何とかフォローしたようだ。(汗)
HP素材